塗装工事は手作りの作業

木部と鉄部については、メーカーの平米価格から想像する、平均の価格でしかこの場では言うことができません。塗料メーカーでは、塗料に関わる以外の価格は出してないので、「塗る前の作業」は相場の価格ですが、5万円以上の誤差はないはずです。

さまざまな諸経費

それ以外にも下地補修費(ヒビなど)や、業者によってはさまざまな諸経費(安全管理・廃材処理など)が掛かってきます。 足場とカベだけで60万円近くかかるので、チラシ広告の価格では、実はどこかでのコスト調節が浮かび上がってくるのがわかります。 ただ、価格をできるだけ安く表示させたいという気持ちは、不景気の中消費者が安さを求めている以上、仕方のない部分というのも業者である私はわかります。 だから、安さを否定するような言葉は消費者の味方とはいえないので、業者であればとても勇気のいることですが、それは私も例外ではありません。

でも、工事内容を理解するだけで、定価とも言うべきメーカーの価格も知らせずに工事を判断させる事は、根本的なトラブル解決にはならならないので、トラブルの現状もいつまでも変わりません。 規定どおりの工事に必要な価格を知れば、低価格に疑問を持つことができ、工事内容と2つの方向から見たとき、確率的にもっとトラブルを回避できる目をやしなう事が出来ると思うのです。 塗装工事というものは、努力をすればコストを下げられる部分があるような、材料を中心として作るものとは違い、いわばほとんどが手作りの作業です。判断材料が価格以外知らないため、コストを下げて価格を安くせざるを得ない状況になったのは、このことを消費者に教えてこなかった、業界側にも責任があるようにも思えます。

そして、濃密な仕事には実働で8~10日ほどかかります。 あくまでも見積もりをしないと正確なことは言えないので、幅を持たせる言い方しか出来ませんが、総合的な価格は80万円台~100万円といった具合です。 「これは塗る、あれは塗らない」ではなく、できるだけわかりやすいように、業者によっては手をつけない事も多い「雨どいや雨戸」なども、塗れる素材はすべて塗ったと仮定しています。 ちなみに、今言ったように工事をすれば「塗れるものはすべて塗ってくれる」と思いがちです。

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